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  • このトピックには478件の返信、1人の参加者があり、最後に菜の花により19年前に更新されました。
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  • #24350
    キーマスター

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その11(177条の9)

    (2)/1/B:取消前の第三者(詐欺)
    ○制限能力者や強迫による表意者は常に保護されるべきであり、仮に取消前の第三者に対して登記がなければ対抗出来ないとしてしまったら、制限能力や強迫についての保護が徹底出来ないことになります。それでは詐欺はどうでしょうか?
    →詐欺についての条文96条3項を見てみると「詐欺による意思表示の取消は之を以って善意の第三者に対抗することを得ず」とあります。
    ○これも「民法総論」の復習です。なぜ制限能力や強迫と詐欺によるものは区別があるのでしょうか?
    →詐欺という事実が介入したとしても、最終的には「本人の意思」によって表意がなされるからでしたね。そうなると、善意の第三者と表意者どちらをより保護するか?というと、善意の第三者となるわけです。
    ○善意の第三者は登記を必要とするか否か?
    →実はこれはたいへん難しい解釈が要求されます(ここ重要!)。モデルとなる判例があるのですが最判昭49・9/26がそれです。これは仮登記を経由した善意の第三者を保護することを示しており、「必ずしも対抗要件を備えた者に限定する理由はない」としています。そうなるとここまででは「登記不要」と言えるのですが、学説によると「仮登記を備えたからこそ保護された」とする解釈もあります(剣説は登記不要説を採ります)。
    ○具体例
    →(上記判例をモデルに具体例を示します)A売主B買主とする売買が行われた後、B売主C買主の売買も行われCはこの時点で仮登記を備えた。この後Aが詐欺を理由にAB間の売買に関する意思表示を取消した。ここで「第三者」となるのが「取消前に介入した」C。判例ではCは保護されるとする。

    #24351
    キーマスター

    ※今日はこれで打止めです。

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その12(177条の10)

    (2)/2取消後の第三者
    ○それでは、取消の意思表示がされた後の扱いはどうなるのでしょうか?
    →またまた「総論」の復習です。「取消」ってそもそもいかなる状態に対しての意思表示なのかというと、取消得べき状態というのは(暫定的に)有効な状態をいうのであって、これは「無効」とは異なります。例えば制限能力を理由に取消が可能な行為でも、制限能力を脱した後には当該行為を追認出来ますし、強迫を脱した後、詐欺を認知した後も同様です。そうなると、取消得べき行為から導かれた物権変動も同様に考えればよいことになります。すなわち「取消後」という意味は、当該意思表示は取消したものの登記を抹消することを懈怠していた場合のことになります。
    ○取消後の登記の必要性は?
    →登記は必要です(下記の具体例で考えると分かりやすいと思います)。
    ○具体例
    →A売主B買主とする売買が行われBは登記を得た。その後Aは強迫(他の事由も同じ)を理由に当該意思表示を取消したものの、登記はそのままにしておいた。その後CがB売主C買主とする売買を行った。ここで優劣を決するためには登記が必要となる。すなわちBからAへの物権変動(復帰)とBからCへの物権変動について、AとCは対抗関係に立つことになる。
    ※これを如何に考えるか?というと・・何かに似ていませんか?
    そうです。これはBを起点とした二重譲渡の状態であると考えればよいのです。そうなると登記を先に経た方が物権を得ることになります。例えばCが先に登記を経ればAが所有権を奪われる結果となり、取消得べき意思表示をした表意者保護の観点からはやや酷なように思えるかもしれませんが、公示の原則と取引安全の保護と表意者の登記懈怠を天秤にかけたどうなるか?というように考えてみてください。

    #24352
    スナフキン
    キーマスター

    >>剣さん
     まだちょっと解らないので例え話で書くと
     剣さんが書いてる内容は、***キャラメルのおまけはキャラメルという商品
     ではないという事で、私が書いてる内容は、***キャラメルのおまけは
     キャラメルという商品ではあるが、2つは全く別物であるという事って感じの違いですか?

    #24353
    キーマスター

    スナさん。
    うう~ん・・キャラメルは本体が欲しくて買うのか、それともおまけが欲しくて買うのかの別の要求が少なからずあって・・要するにどうしても一体化してはいても一体ではないような気がするのでして・・。たとえば「酒」~祝杯もあれば、演歌風の「悲しい酒」もあって、あの一升瓶に入った液体も飲酒者の何かしらの感情やその場の状況というものがそこに混入されることによって、同一の外観を呈してはいても完全に用途とかが異なってくるということを書いたつもりだったのですが・・どうしても皆さんのように、こういうことについて上手に解説できないんですよねえ・・(自分でこう書いていても何だか分からなくなってきております・・)。

    で、せっかくスナさんが呼んでくれましたので「逐条解説」をもう1本送ります。

    #24355
    スナフキン
    キーマスター

    >>剣さん
     お酒の話し、解ったような気がします。
     同じワイン味もその用途も違う時があるでしょって事?
     例えば、自分が酔たい時のワインの味、上司に毎回同じ話をされながらもさも
     初めて聞いています見たいな感じで飲んでる時のワインの味、彼女と飲みに行って
     微笑みの影でとっとと酔えよって思いながら飲んでるワインの味が違うでしょっていう事でOK?
     何か人格疑われそうだけど(^_^;

    #24356
    キーマスター

    ははは~スナさん。それですわ!
    「早く酔え」って思っていながら自分の方が先にヤラレちゃったりして・・。
    同じ酒でも「説教」なんかが混入すると、もう「泥水」ですよね。

    #24357
    ミスターK
    キーマスター

    みなさん 「熱海の空」 リクエストありがとう。
    頑張りたいと思います。

    剣さん スナさん 盛り上がってますねー。
    内容に味がありますねー。
    ワインの酸味が・・・・とてもいい感じです。

    #24358
    キーマスター

    あ~毎日次第に下がっていく当スレのランク・・忘れていたわけではありません。
    さあ、がんばりましょう!!

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その14(177条の12)

    (3)/2/A:合意解除前の第三者
    ○さて合意解除にももちろん遡及効があります。従って合意解除も法定解除と同様に考えればよいことになります。
    ○具体例
    →法定解除の該当部分を合意解除に読み替えてください。
    ○但し判例は?
    →ここに注目すべき判例があるのですが、最判昭58・7/5がそれです。ここでは「仮登記のみを経由したにすぎない者は第三者として保護されない」としています。
    (3)/1/B:合意解除後の第三者
    ○これも法律行為の取消と同様、対抗関係に立ちます。

    #24359
    キーマスター

    おおっと・・少し目を離しておくと危うくランク外・・。
    皆さん。このペースでいくと「試験対策シリーズ/物権総論」になりそうですが・・読んでください。

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その15(177条の13)

    (3)/3:解除条件付法律行為
    ○これは「買戻特約」と考えてください。この「買戻特約」とは不動産の売主が“売買契約と同時”に(ここ重要)「買戻」の特約を結び、買主から支払われた代金と契約の費用を返還してその売買の「解除」をするための特約です(579条)。そして(ここがさらに重要!)この特約は法律上当然に遡及効を持つのではありません。「遡及効の特約ある場合」に限って遡及することになります。その遡及効ある特約の意味を持つのが581条1項の売買契約と同時に為す買戻特約の登記です。この登記をした場合、第三者に対しても効力を生じます。
    ○具体例
    →A売主B買主とする不動産売買契約において、これと同時に売主が受領した代金及び契約の費用を返還して当該売買契約を解除する旨の契約も併せて行う場合に生じます。
    ○何のためにこんなことするの??
    →これは買主が正しく代金を支払ってくれなかったら、今迄もらった金額を返還してこれはなかったことにしましょう、という意味ですので、要するにこのような債権担保のために用いられることが通常です。

    #24360
    キーマスター

    皆さん。今日は大雪ですよ。早めに出勤しないとたいへんなことになりそうな気が・・。

    ※今日から相続に関する論点に入りますが、これまた後の「相続法」との関連があります。どうか条文を手放さずに平行して見ていってください。

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その16(177条の14)

    (4)相続による物権変動と登記
    ○「相続」というのは、ある人の財産法上の地位を特定の人が承継することです。
    →相続はある人の死亡によって起こります。その人の残した財産を総称して「相続財産」といいます。そして「相続人」とはその「妻」「子」あるいは「兄弟姉妹」などの身分によってその順位が決められています(「法定相続分」/900条)。その相続人は複数人である場合を「共同相続」(898条)といい、相続される財産はその複数人の共有に属することになります。但し物権法250条のように持分は均等と推定されるのではなく、上記のようにその相続分によって持分が決せられることになります。
    ○相続と登記における原則的な考え方
    →相続が起きた場合、相続人と被相続人(亡くなった人)は同一(一体)と見ると理解しやすくなります。
    ○具体例1
    Aが甲不動産をCに譲渡したがCが登記を経る前にAが死亡した。Aについての相続人はBである。この場合BとCは対抗関係に立つか否かというと・・?
    →これは対抗関係に立ちません。上で示した原則的な考え方を当てはめてみましょう。AとBは同一人と見ると、CはAから譲渡を受けた、すなわち同一人であるBから譲渡を受けたことになります。よってBは契約の当事者と看做されるわけですから、CはBに対抗するどころかBはCのために移転登記を行う義務が生じていることになります。
    ○具体例2
    それでは少し事例を変えてみましょう。具体例1と同様、Aが死亡前にCが譲渡を受けたものの登記は未完のままAが死亡(Bが相続)。その後BからDが当該不動産の譲渡を受けた場合はどうなるでしょうか?
    →AとBは一体です。そこで(A=B)、これをXとしましょう。すると、X→CとX→Dという二つの物権変動があったことになります。ん?何かに似ていますねえ・・そうです、これも二重譲渡と同様に考えればよいことになります。よって、CとDが対抗関係に立つことになり、従って登記を先に備えた方が自己の物権を主張できることになるわけです。

    #24361
    キーマスター

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その17(177条の15)

    (4)/1:相続上の無権利者=相続における様々なパターンを考えてみましょう。
    (4)/1/A:共同相続からの単独登記
    ○本来であれば3人の共同相続人があるものについて、その中のある一人が単独で相続した旨の登記(不実の登記)を為し、それを第三者に譲渡した場合はどうなるのでしょうか?
    →これは単独登記を経た者以外の共同相続人が「自己の相続分」に関して、当該第三者の権利取得を否定出来るか否かの問題です。答えは登記なくして対抗出来ます。
    ○具体例
    →被相続人の妻、長男、次男の3人が共同相続人(法定相続分=妻:2/4、長男:1/4、次男:1/4)であるところ、長男が偽造文書を使い単独名義として相続登記を為した。その後長男が第三者に当該不動産を譲渡した。しかし妻と次男は第三者に対して登記なくして対抗出来る。その長男の持分を超える部分(3/4)については不実の登記となり、これをたとえ第三者が善意で取引に入ったとしても保護されません。なぜなら、登記には公信力がないからです。
    (4)/1/B:表見相続人
    ○表見相続人とは、偽造の出生届で被相続人の子になりすましている者や、被相続人を殺害したり、自己に不利な遺言書を隠匿している者などで(「○○サスペンス劇場」などの題材でよく使われますね)「相続欠格者(相続を受ける資格を認められない者)」となっている者などのことをいいます。
    →ま、当然のことと考えられますが、これらの者が介入しても対抗問題とならないことは明らかです。
    ○具体例1
    →被相続人Aの真正相続人Bが相続登記を経る前に表見相続人Cが自己名義の単独登記を為した。しかしBとCは対抗問題にならず、Bは登記なくして自己の権利を当然に主張し得る。なぜなら、Cの登記はあくまでも「カラの権利」だからです。
    ○具体例2
    →もう少し事例が複雑になります。被相続人Aの真正相続人がBでBからさらにDが譲渡を受けた。しかし表見相続人CからもFが譲渡を受けていた。このDとFは対抗関係に立つか否か?というと、対抗関係には立ちません。なぜなら(「相続と登記の原則」に戻ってください)、AとBは=でつなげますが、AとCは=にならないからです。

    #24362
    キーマスター

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その18(177条の16)

    (4)/2:相続放棄
    ○相続放棄とは「相続財産を一切承継しません」という意思表示をいいます(938条)。そして相続放棄をするとその相続人は当該相続に関しては最初から相続人でなかったことになります(939条)(つまり遡及します)。
    →この遡及効は絶対効で誰に対しても「登記なくして」これを主張出来ます。
    ○具体例
    →(最判42・1/20を例に挙げて説明します)被相続人A、共同相続人B及びCの関係で、Bが相続を放棄した。しかしその登記が為される前にBの債権者であるDがBに代位してBの所有権保存登記をし、Bの持分について仮差押をしてその登記を経た。しかし当該登記が存在してもCは登記なくしてDに対抗し得る。なぜなら、Bは相続放棄によって最初から相続人でなかったことになるので、Bの保存登記はやはり「カラの権利」になるからです。
    ※(ここである疑問が浮かぶ方はかなり学習が進んでいる方です・・)おや?「相続放棄」はそもそも「意思表示」なのだから、当然に登記が必要なのではないか??という疑問がお有りかとも思います。
    →さて、相続放棄というのは3ヶ月がその申述期間とされており、この短期間に第三者の出現は比較的少ないであろう、ということと、921条(相続の承認)との関連も十分に考え得るというのが登記不要とする理由となります。

    #24363
    キーマスター

    試験対策シリーズ・「物権法/逐条解説」その19(177条の17)

    (4)/3:遺産分割
    ○遺産分割というのは、共同相続財産を法定相続分とは異なる割合で定め、当該共同相続財産の最終的な帰属を決定することです。この分割の方式には3種類あります。(1)「指定分割」(908条)=これは遺言に従うものです。(2)「協議分割」(907条1項)=これは共同相続人の協議によるものです。(3)「審判分割」(907条2項)=(2)の協議が調わないか、あるいは協議が不可能なときに家庭裁判所を通して行われるものです(なお、家裁の分割に先立ち、調停にて分割を試みる「調停分割」(家事審判法17条)というものもあります)。
    →遺産分割にも遡及効がありますが、登記は必要とされます。
    ○具体例
    →共同相続人B及びC(法定相続分1/2)の事例で、Bが協議分割によりその全部を取得するに至った。しかし分割後、Cから1/2の持分を取得したDに対してはBは登記がなければ対抗出来ない。なぜなら(上記相続放棄と比較してください)、遺産分割というのは3ヶ月というような期間の指定がないものであり、いつでも出来得るものであること、また、分割は事実上相続人間の意思表示に基づく贈与と看做されるからです。
    ○それでは、遺産分割前に介入した第三者はどうなるのでしょうか?
    →909条を見てください。ここには「遺産の分割は相続開始の時に遡ってその効力を生ずる」とあり(次が重要!→)但書に「第三者の権利を害することが出来ない」としてあります。これを前提に下記具体例を考えてください。
    ○具体例
    →共同相続人B及びC(法定相続分1/2)の事例で、Bが協議分割によりその全部を取得するに至った。しかしその分割の前にDがCから当該不動産分割前C持分1/2の譲渡を受けていた。この場合Bはその分割後の持分全部をもってDには対抗出来ません。但しDがその権利を主張し得るのは登記を経ていることが要件となります。なぜならDは第三者として「害することが出来ない」権利を取得しているからです。尚Dについて善意であることは必要ではありません(通説)。

    #24364
    ミスターK
    キーマスター

    剣さん
    なんだか一人旅させているみたいですみません。
    私事ですが、3月3日の決算発表にともなう仕事で体調を崩しもとに戻りません。
    このところの疲れが出たようです。(インフルエンザ?)
    今しばらく、参戦できません。
    後は、お願いします。

    #24365
    MIKE
    キーマスター

    ミスターKさん
    お大事に。 ゆっくり静養してください

    剣さん
    いつもありがとうございます。 しばらくちゃんと読めずにいましたがこれから遡って
    勉強させて頂きます(^^;

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