#24276
ミスターK
キーマスター

**ニフ慶ドラマ**「熱海の空から」

第7話 「横浜のスレンダーガール」
いつもと同じ時間にベルが鳴った。 目がさめた・・・いつもと違うことに気が付いた。
結局私は三愛ヨコハマ・ホテルに泊まってしまった。
・・・定期券の主である学生さんに会うためだ・・・・・・
場所は、昔よく使った戸部(とべ)の駅だ。 なぜか 口から出てしまった。 高架の下にパチンコ屋があるので、時間待ちには最適な場所だった。 よく考えると 「おやじだ」・・・
 服を着替え、朝食を済ませたところで・・・「マツケンサンバ」の着歌が鳴った。   電話の相手は典子からである・・・
内容は、マンションを仲介した不動産屋から連絡が入り、迷惑料(重要事項説明不足)100万で勘弁してくれと言う。 それも、典子の家に不動産屋の社長自らが来るらしい。 「どうしたら、いいの・・・」    私は南に連絡を入れた。 
南が電話に出た。 「おはよう。」 「こんな、朝早くから・・・・・・」 南に不動産屋の件を話すと、「典子ちゃんが預かって・・・・・・」、   「後で詳しいことを・・・連絡するから」・・・・・
典子には、南の言ったことをそのまま伝えた。
 三愛ヨコハマ・ホテルをチェック・アウトしたのは、9時25分を少し過ぎていた。
定期券の主との待合せ時間は10時だった。 ホテルからゆっくり歩いて15分のところである。
京急本線の戸部(とべ)駅までは、戸部小学校の横を歩いて国道1号線にでてすぐだった。
この辺りも、昔と変わらない。 待合せ時間には少し早いようだ・・・・
西平沼の方面に少し歩くことにした。  記憶が蘇ってくる・・・・。
待合せ時間がせまってきたので、急ぎ戸部(とべ)駅に帰る・・・・・・
駅の改札に小奇麗な女の子が立っている。   長谷川京子に似ている。  山の手の匂いが漂う・・・。  私好みのスレンダーガールだ・・・・・。  21歳には見えない。 胸が苦しくドキドキしてきた・・・・こんな気持ちは・・・・しばらく感じたことはない。  彼女は2・3回首を振って辺りを見回した。  セミロングの髪が円を描き・・・風になびいている・・・
私は、思い切って声をかけた   「佐藤貴子さんですか?」   彼女は 「はい」 と答えた。
私もつられて「はい」言ってしまった。  彼女が 「笑った」  素敵な笑顔だ・・・・
間髪を入れず、拾った定期券を彼女に手渡した・・・・・「ありがとうございました。」 「何か御礼を・・・」
私はとてもよい事をした気がした・・・  「いや、結構です。」 と心とうらはらな答えを言ってしまった。
彼女が突然、 「お茶でも・・いかが・・・・・」 と言った。  天にも昇る気分だ・・・・
では、ご一緒に・・・・    私は、手を上げタクシーを止めた。
そして、二人で横浜駅方面にタクシーを走らせた。
車内に彼女のコロンが漂い・・・・・私は幸せな気分になった酔うな気が・・・・・した。
(つづく)

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