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キーマスター

「熱海の空から」第5,6話~注釈

1「根抵当」=抵当権の一種。本来、債権なきところに担保物権は成立しないのが原則です(担保物権の附従性)が、根抵当というのはある一定額を借りたり返したり、という継続的な債権関係についても担保物権の成立を認めようとの取引界の要請を判例が承認するかたちで生まれてきたものです。
2「譲渡担保」=これは担保物の所有権を債権者に移転して、それを一種の「信用の引き当て」とするものです。
3「短期賃貸借の保護」=たとえばある土地に抵当権が設定されていて、それが実行されると競売によってその抵当権設定後に成立した賃貸借等は消滅するのが原則です。しかしそれを厳格に適用してしまうと当該賃借者の生活を脅かすことにもなってしまいます。そこで一定限度の「短期の」賃貸借(602条に規定)を保護して、抵当不動産の利用確保を図る制度のことです。
4「用益物権」=他人に属する土地について、一定の目的のために使用、収益することの出来る物権(制限物権)です。
5「地下、空中の地上権」=地上権とは(4)の制限物権の一種ですが、土地に関しての制限物権は土地の表面のみに成立するものではなく、地下、空中にも設定出来ます。たとえば地下の道路、空中の高圧電線などがその例です。
6「法定地上権」=例えばA所有の建物と土地に抵当権が設定されており、土地についてのみその抵当権が実行されて、土地の所有者がBになったとします。そうなると結果としてB所有の土地上にAの建物が存在することになりますが、ここで法律上Aには何等かの「土地利用のための権利」がなくてはならないことになります。そこで法律はこうした場合にAについて当然に地上権の設定があったものと看做すことにしています。これが「法定の」地上権です。
7「仮登記担保」=債権回収の手段(引き当て)として仮登記を利用するものです。例えばこの金銭を返してもらえないときには代物弁済として土地の所有権を移転してもらいます、という意味のものです。
8「要物契約」=契約について、当事者の意思の合致のほかに物の引渡し等を必要とされるもので、質権設定がその代表的なものです。
9「流質契約」=質権について、債務の弁済がなされないときは債権者が当該質物の所有権を取得する方法により、債権の満足を得るとする契約。民法はこれを原則として禁止していますが、お馴染みの「営業質屋」はこれを認められています。
10「抵当証券」=抵当権とそこに担保される債権を共に扱うために、登記所が発行する有価証券のことです。
11「財団抵当」=例えばある工場に属する設備や土地、建物などを一括の財団として、そこに抵当権を設定する制度です。

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